通常であれば昆虫や爬虫類、軟体動物などに細かく分類されますが、ここでは鉱物や植物に対比し「動くもの」という大きな意味で「動物」のレメディーと分類しています。言い換えれば、動く「生き物」の命そのものの力から生まれたレメディーです。動物は行動の象徴であり、激しい感情や生殖の力を持っています。愛する対象への執着や嫉妬、愛の枯渇感といったテーマが人の心に共振し、心身にダイナミックに作用すると考えられています。

Apis.(エイピス/ミツバチ)
ミツバチは勤勉さと共同体の象徴であり、毒針を持つ守護者として畏敬されてきました。刺されたときの腫れや熱感は「自己防衛」の力を映し出しています。
ホメオパシーでは「腫れ・赤み・刺されたような痛み」に関連する場面に用いられることがあります。

Canth.(カンサリス/ヨーロッパミドリゲンセイ)
光沢のある甲虫。古来、火のような熱や炎症のイメージをもたらす存在として知られています。
ホメオパシーでは「強い灼熱感を伴う痛みや膀胱の不調」に関連する場面に用いられることがあります。

Lach.(ラカシス/ブッシュマスター)
南米に棲む毒蛇。強烈な毒は破壊と同時に、新しい循環を生み出す再生の象徴とされます。嫉妬や抑圧された感情の解放をテーマとします。
ホメオパシーでは「のどの締めつけ感や更年期の火照り」に関連する場面に用いられることがあります。

Sep.(シーピア/イカ墨)
海のイカから得られる墨。守りと隠れみの象徴であり、疲れや無関心のテーマと結びつけられてきました。女性の心身を映すレメディーとして知られます。
ホメオパシーでは「女性の疲労や冷え、家族への無関心」に関連する場面に用いられることがあります。

Tarent.(タランチュラ/スペイングモ)
タランチュラは情熱と激しいリズムを象徴する存在。衝動と舞踏のような動きが結びつけられます。
ホメオパシーでは「落ち着きのなさや衝動的な行動」に関連する場面に用いられることがあります。