パニック発作に悩むあなたへ ― 自然療法の視点から

※本記事は医師による診断や治療を代替するものではありません。医療機関での診察を受けつつ、自然療法を「自分の回復の選択肢のひとつ」として参考にしてください。

目次

はじめに ― パニック障害は特別な人の病気ではありません

ある日突然、めまいや動悸、呼吸困難のような症状とともに強い不安や恐怖に襲われる――。
それが「パニック発作」です。

最初に体験したとき、多くの人は「心臓や脳に異常があるのでは?」と不安になり、救急外来を受診することも少なくありません。
検査で異常がないとわかっても、今度は「また同じことが起きるのではないか」という強い予期不安に悩まされ、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

実はこの不調は、決して珍しいものではありません。
一生のうち1回だけパニック発作を起こす人は9人に1人(約11%)とされ、そのうちの一部が繰り返すことで「パニック障害」へと進展します。人口全体の1.5〜4.7%、つまり100人に2〜3人が経験する、身近な病気です。
20〜30代に多く、女性は男性の2〜3倍といわれています。

知っておくべきことは「一生治らない病気」ではないということ。
医学的治療と生活習慣の工夫、さらに自然療法的サポートを組み合わせることで、症状は改善していきます。

パニック障害とは(主流医学の視点)

医学的には、パニック障害は
「予期しないパニック発作が繰り返し起こり、その後1か月以上にわたり発作への不安や行動変化が続く状態」
と定義されています。

主な症状は、動悸・息切れ、発汗・めまい、胸の痛み・圧迫感、「死ぬのでは」という強い恐怖感などが急激に生じ、数分以内にピークに達します。

治療は、薬物療法(SSRIなどの抗うつ薬、必要に応じてベンゾジアゼピン系抗不安薬)
心理療法(特に認知行動療法)が中心です。
薬は症状を和らげ生活を支える助けとなりますが、副作用や依存リスクもあるため、必ず医師と相談しながら進めていくことが推奨されています。

幼少期の体験とパニック

研究では、パニック障害の背景には 家族関係・トラウマ・遺伝的要素 が関与すると報告されています。

幼少期に:
*分離不安が強かった
*虐待やトラウマ体験があった
*感情を抑え込む経験を繰り返した
*親の期待や支配に従うことで自我を抑えた
*家族に不安障害や抑うつ傾向があった


こうした要因が「発作を起こしやすい心の土台」になると考えられています。

自然療法の視点 ― 症状はメッセージ

自然療法的に見ると、これらは「未消化の感情」として心身に残り続けると捉えます。
 *幼い頃に「怖かった」「不安だった」と言えずに飲み込んだ気持ち
 *親に合わせるために抑え込んだ怒りや悲しみ
 *愛されたいけれど拒まれるかもしれないという緊張

こうした感情がストレスの蓄積により噴き出すとき、心身は「パニック」という形でSOSを発します。
ここで知っておきたいのは、「症状を抑えること」と「深く癒すこと」は別の取り組みであるということ。

薬は「抑える力」として心身を守り、自然療法は「癒す力」を引き出すサポート。
両者は対立するものではなく、補い合う関係にあります。

私のセッションでできること

自然療法の役割は、薬の有無にかかわらず 心と体の回復力が働く土台を整えること にあります。
そのために、次の4つを中心にサポートしています。

  1. 感情との対話(カウンセリング・探求)

発作の前後を「いつ・どこで・何を感じ・何を考え・どう反応したか」で振り返り、繰り返されるパターンを探ります。
幼少期やこれまでの対人関係をたどり「感情をどう抑え込んできたか」「今の予期不安や回避行動とどうつながっているか」を整理していきます。
「怖さを言語化できる安全な場」ができると、孤独感が和らぎ、症状に意味を見いだす力が育ちます。

  1. インナーチャイルド・セラピー
    背景に多いのは、幼少期からの我慢、親子関係の痛み、自己犠牲のクセといった体験です。
    セラピーでは、抑えていた感情を安全に“言葉や涙”に変えるプロセスを進めます。
    さらに、電車・人混み・会議など「発作を誘発しやすい場面」で自分にかける言葉を見つけ、グラウンディングを強化していきます。
    これにより「発作を通じて訴えてきた内なる子ども」の声が癒え、行動の選択肢が増えていきます。
  2. ホメオパシー/薬草療法
    パニック発作や予期不安の緩和を助けるレメディーを選びます。
    ホメオパシーは、抑圧された感情にそっと共振し、浮かび上がらせて癒すきっかけを与えます。

 薬草療法(ハーブ/マザーチンクチャー)は、自律神経や臓器をサポートし、心身が休まりやすい基盤を整えます。
「心に働きかけるレメディー」と「体を支える薬草」を組み合わせることで、回復力を深いレベルから引き出していきます。

  1. 身体・神経系を整えるワーク
    呼吸法を学ぶことで、過換気や不安のループを予防します。

まとめ

大切なのは、あなたの内側に備わっている 自己治癒力に光をあてること です。
その力を信じ、一歩ずつ進んでいけるよう伴走するのが、私の役割です。


さらに自然療法では、感情を抑え込まず表現すること、ストレスを溜めすぎないこと、呼吸法や瞑想などで心身を落ち着けることを推奨しています。

よくある質問(Q&A)

Q1. パニック障害はどんな症状ですか?

A. 動悸、息切れ、発汗、めまい、胸の痛み、死への恐怖などが突然起こり、数分以内にピークを迎えます。これを「パニック発作」と呼びます。発作後は「また起きるのでは?」という強い不安(予期不安)が続き、生活に制限が出ることがあります。

Q2. パニック障害原因は何ですか?

A. 医学的には脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)のバランス、遺伝的要素、ストレスなどが関与すると考えられています。
自然療法的には「幼少期の未消化の感情」「抑え込んだ怒りや不安」が心身に影響していると見ます。両者は矛盾せず、異なる角度から同じ現象を説明していると言えます。

Q3. どうやって診断されますか?

A. 医師による問診や心理検査が中心です。心電図や血液検査などを行い、心臓病や甲状腺疾患などの身体的な病気と区別した上で診断されます。

Q4. 薬は必要ですか?

A. 多くの方にとって、薬は発作や不安を和らげ、生活を支える大切な助けになります。特にSSRIや抗不安薬がよく使われます。ただし副作用や依存リスクもあるため、必ず医師と相談して使用してください。自然療法は「薬をやめる」ことではなく、まずは「薬と併用して回復を助ける」ことを目指します。

Q5. 向精神薬はやめられますか?

A. 医師の指導なしに突然やめるのは危険です。離脱症状が強く出ることがあるため、必ず医師の管理のもとで慎重に進める必要があります。自然療法では「心と体の回復力を高める」ことで、将来的に薬を減らす可能性をサポートします。

Q6. 予防できますか?

A. 睡眠・食事・運動といった基本的な生活習慣の安定が予防に役立ちます。さらに自然療法では、感情を抑え込まず表現すること、ストレスを溜めすぎないこと、呼吸法や瞑想などで心身を落ち着けることを推奨しています。

Q7. 重症化するとどうなりますか?

A. 不安が強まると「広場恐怖(外出や人混みを避ける状態)」が加わり、生活範囲が狭まることがあります。早めに医療やセラピーを受け、安心できるサポートを得ることが大切です。

Q8. 回復にはどれくらいかかりますか?

A. 個人差がありますが、数か月〜数年をかけて少しずつ改善していくケースが多いです。
焦らず、自分のペースで取り組むことが何より大切です。自然療法は「本来の自分に戻るプロセス」を支える伴走となります。

もし『一歩踏み出してみようかな』と感じられたら、相談会をご利用ください。
無理に変えるのではなく、あなたのペースで歩めるよう伴走いたします。

※ここでお伝えする内容は診断や治療を代替するものではありません。医師の診断や治療を受けながら、その補完的なケアとして自然療法をご活用ください。
 あなたの心と体には、本来の回復力が必ず備わっています。

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この記事を書いた人

自然療法セラピスト。
統合医療専門校で教育に携わり、自由が丘でサロンを運営。現在は沖縄を拠点に、インナーチャイルドやアダルトチルドレンによる「生きづらさ」「体調不良」を自然療法と対話でサポート。本来の自分を取り戻すお手伝いをしています。
南の島の自然ケアサロン 主催
元統合医療専門校講師
日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)


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