
地球の鉱物や金属、無機物から生まれたレメディーです。
鉱物は「安定」「持続」「構造」の象徴とされ、人間にとっては骨や歯、体内のミネラルバランスとも深く関係しています。硬く動かない鉱物の性質は、内側に眠る強靭さや固執性を映し出すと同時に、人の基盤を支える力を与えると考えられています。
ホメオパシーにおいては、カルシウムやカリウム、ナトリウムなどの「塩類」から、金や水銀のような「金属元素」まで幅広く用いられます。
それぞれが「体の器官・組織」や「心のテーマ」に対応し、安心感・構造・境界の確立を助ける存在とされています。
特に慢性的な問題を乗り越えるために鉱物レメディーは必須とされ、人の「基盤」や「人生の構造」に働きかけ、長期的な安定と成長を支える役割を果たします。

Ant-c.(アンチモニューム・クルーダム/硫化アンチモン)
アンチモンは古代エジプトで化粧料(アイシャドウやアイライン)として使われ、邪気を払う鉱物とされました。重く鈍い金属の印象を持ちます。
ホメオパシーでは「消化不良や過食による不快感」に関連する場面に用いられることがあります。

Ant-t.(アンチモニューム・タータリカム/酒石酸アンチモニルカリウム)
アンチモンの派生物で、古くは吐剤や解毒剤として知られました。粘りつく性質が「排出されない苦しみ」を象徴します。
ホメオパシーでは「痰がからみ、うまく出せない咳」に関連する場面に用いられることがあります。

Ars.(アーセニカム/三酸化ヒ素)
ヒ素は毒物として恐れられる一方、古代から薬や顔料にも用いられました。光沢と毒性を併せ持つその二面性は、人間の恐れと浄化のテーマを象徴します。
ホメオパシーでは「不安・落ち着きのなさ・極端な心配」に関連する場面に用いられることがあります。

Bar-c.(バリュータ・カーブ/炭酸バリウム)
バリウムは重く硬い鉱物で、古代から鉱石として知られていました。成長や成熟を妨げるものを象徴し、停滞のテーマと結びつきます。
ホメオパシーでは「未熟さや不安感が強い子どもや高齢者」に関連する場面に用いられることがあります。

Bism.(ビスマス/次硝酸ビスマス)
ビスマスは古くから消化器の薬として使われ、金属なのに柔らかくピンクがかった色調を持つ珍しい存在です。やさしさと弱さの混在を象徴します。
ホメオパシーでは「胃の重さや吐き気」に関連する場面に用いられることがあります。

Bor.(ボーラックス/ホウ砂)
ホウ砂は洗浄や保存に用いられてきた鉱物で、「清め・防腐」の象徴とされます。ガラス作りや浄化儀式でも重要でした。
ホメオパシーでは「不安からくる敏感さ(音や動作への驚き)」に関連する場面に用いられることがあります。

Calc.(カルカーブ/炭酸カルシウム)
石灰岩や貝殻に豊富に含まれ、古代から建築や生活の基盤を支えてきました。骨・殻・基盤の象徴であり「守りと成長」のテーマを持ちます。
ホメオパシーでは「子どもの発達の遅れや慢性の不安定さ」に関連する場面に用いられることがあります。

Carb-ac.(カーボ・アック/石炭酸=フェノール)
石炭から得られる化合物。19世紀には強力な消毒剤として用いられ、衛生と防腐の象徴となりました。
ホメオパシーでは「焼けるような痛みや腐敗感」に関連する場面に用いられることがあります。

Carb-v.(カーボベジ/植物炭)
炭は古代から「浄化と保存」の象徴。火で燃え尽きた後に残る炭は、生命力の余韻と再生を表します。
ホメオパシーでは「極度の衰弱や酸欠状態」に関連する場面に用いられることがあります。

Caust.(コウスティカム/水酸化カリウム)
腐食性の強いアルカリで、古くから石鹸の原料や浄化に使われました。攻撃性と変容の力を象徴します。
ホメオパシーでは「硬直や麻痺、慢性的な神経の不調」に関連する場面に用いられることがあります。
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Cupr.(キュープロム/銅)
銅は古代から装飾や通貨、護符として用いられ、「調和と循環」の象徴。血流やエネルギーの流れをイメージさせます。
ホメオパシーでは「けいれんや痙攣、突然の収縮」に関連する場面に用いられることがあります。

Ferr-p.(ファーラム・フォス/リン酸鉄)
鉄は武器や道具の材料として人類史を支えてきました。強さと持久力の象徴であり、リン酸と結びつくことで生命エネルギーとの関連が強調されます。
ホメオパシーでは「風邪の初期や穏やかな発熱」に関連する場面に用いられることがあります。

Fl-ac.(フルオール・アック/フッ化水素酸)
鋭く侵食性のある酸で、鉱物をも溶かす力を持ちます。破壊と変容の両面を象徴する存在です。
ホメオパシーでは「組織の脆弱さや老化現象」に関連する場面に用いられることがあります。

Hep.(ヘパ・ソーファ/硫化カルシウム)
石灰と硫黄の結合物。古くは膿や皮膚の疾患に関連づけられ、「排出と浄化」の象徴とされました。
ホメオパシーでは「化膿や膿の排出を助けたい場面」に用いられることがあります。

Kali-bi.(ケーライ・ビック/重クロム酸カリウム)
鮮やかな橙赤色の結晶で、毒性が強く、かつ美しい。粘着性や重さを象徴します。
ホメオパシーでは「濃厚で粘り気のある鼻水や副鼻腔炎」に関連する場面に用いられることがあります。

Kali-c.(ケーライ・カーブ/炭酸カリウム)
古代から灰の中に含まれ、生活に欠かせない物質。基盤や安定の象徴です。
ホメオパシーでは「背中の痛みや責任感の重さ」に関連する場面に用いられることがあります。

Kali-p.(ケーライ・フォス/リン酸カリウム)
精神と神経に関わる塩として知られ、エネルギー伝達や安定の象徴。
ホメオパシーでは「神経疲労や不眠」に関連する場面に用いられることがあります。

Mag-p.(マグ・フォス/リン酸マグネシウム)
マグネシウムは「リラックス」の象徴。筋肉と神経の調和に欠かせません。
ホメオパシーでは「痙攣性の痛みや月経痛」に関連する場面に用いられることがあります。

Merc.(マーキュリー/水銀)
銀のように光る液体金属。古代では錬金術や神秘学の中心にあり、「変容」の象徴とされました。
ホメオパシーでは「炎症や慢性の感染傾向」に関連する場面に用いられることがあります。

Nat-m.(ネイチュミュア/岩塩)
塩は生命に欠かせない基本物質であり、涙や海水ともつながります。境界と感情の象徴。
ホメオパシーでは「抑え込まれた悲しみや孤独」に関連する場面に用いられることがあります。
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Nat-s.(ナット・ソーファー/硫酸ナトリウム)
水と排出のテーマをもつ塩。湿気や水分の過不足に深く関わります。
ホメオパシーでは「湿気による不調や憂うつ感」に関連する場面に用いられることがあります。

Petr.(ペトロリウム/原油)
地下深くで生成された黒い液体。古代から「大地の血」とも呼ばれ、力と混沌を象徴します。
ホメオパシーでは「皮膚の乾燥や荒れ」に関連する場面に用いられることがあります。

Phos.(フォスフォラス/リン)
燃えるように輝く元素で、生命と光の象徴。かつてはマッチの材料にもなりました。
ホメオパシーでは「社交性の高さと疲労、出血傾向」に関連する場面に用いられることがあります。

Plat.(プラティナ/プラチナ)
稀少で輝く貴金属。王権や誇りの象徴であり、孤高さや支配欲とも結びつきます。
ホメオパシーでは「優越感や孤独感に関連する心身の不調」に用いられることがあります。

Sil.(シリカ/二酸化ケイ素)
水晶としても知られ、透明さと強さを兼ね備えた鉱物。清浄・忍耐・芯の力の象徴。
ホメオパシーでは「弱さを克服する力を高めたい場面」に用いられることがあります。

Sulph.(ソーファー/硫黄)
火山から生まれる黄色い鉱物。古代から浄化や治療に使われ、「炎」と「浄化」の象徴。
ホメオパシーでは「皮膚症状や慢性的な熱感」に関連する場面に用いられることがあります。