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最も原始的、かつ、最も強力な自然療法は?

コラム

科学や医療の発達とともに軽くあつかわれ、失われつつある自然療法をご紹介します。

てあて(ハンドヒーリング)

幼い子供に「痛いの痛いの飛んでいけ」というと本当に痛みが軽くなる事を経験した方もいるのではないでしょうか。最も原始的、かつ、最も強力な自然療法は母の「てあて」です。

子供の調子が悪そうだなと感じたら、まず、おでこや首筋、カラダに触れ、体温を肌で感じてみる事。自分のおでこと子供のおでこを密着させる「でこでこ」をすると熱があるかどうかがすぐにわかります。また、スキンシップする事で「なんか、とても不快」と感じている子供の不快感や不安を和らげることができます。

子供の脇に体温計を差し込んで体温を正確に測ろうとすればするほど、動き回る子供にイライラがつのります。「動かないで!」とイライラをぶつけると、より子供の生命力は下がり、より不調が長引く事があります。

子供が最も望んでいる事は、「治療」という解決策ではなく、優しいお母さんが自分の不安や苦しみを感じ、わかってくれる事。そして、できれば側にいて欲しいという事です。

現代では見過ごされがちですが、子供の心に寄り添うお母さんの態度は、子供の生命力を後押しし、子供が自ら病気を乗り越える力となります。

ことばがけ

カラダが不調になるとココロも弱ります。特に発熱で元気のなくなった子供は、これまで経験した事のない不快や不安と孤独の中で戦っています。お母さん(お父さん)が仕事よりなにより、自分の体調の事を優先させている。そして、「頑張っているね!」「強いね!」「大丈夫だよ!」「これを乗り越えたら、強くなるよ」と励ます事で、子供のココロは軽くなります

子供のかかる病気(感染症)には発熱という苦しみをともなう場合があります。それを自分の治癒力で乗り越えるとカラダは「免疫を獲得」して強くなる事が知られています。

同じように、発熱した時に母(父)の優しさに触れた子供は「私は大切な存在なんだ」「私はここにいてもいいんだ」という安心感を獲得します。「私は家族に愛されている」という気持ちは、ココロにゆとりを生み、自分らしく伸び伸びと育つ土台をつくります。

深く根を伸ばした植物が、多少の雨風にへこたれないように、家族に深く根を伸ばした子供は、多少のきつい言葉や態度にへこたれない強さとなります

逆に不調の時「お前のせいで仕事にいけない」「お前のせいで家族のお出かけがパーになった」という言葉や態度で育てられた子供は、家族の一員でいる事に罪悪感を感じるようになります。大人になってからも、自分自身を肯定できない意識の葛藤が続くのです。