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【絵本のような物語】自分の存在が無意味であるように感じたら

こころの旅

南米アンデス地方に語り継がれる絵本のような物語。〝生きる”事の本質を教えてくれます。

多くの動植物が暮らす豊かな山。
ある日、雷が落ち、山火事になりました。
真っ赤に燃え上がった豊かな山。逃げる動物たち。
 
「もう何もかも燃えてしまった」「終わりだ…」「これからどうしよう…」
動物たちが落胆しているなか、1匹だけ必死に消火活動をしている動物がいました。
ハチドリでした。
 
動物たちはハチドリを笑い、馬鹿にしました。
「お前のくちばしで運べる水の量じゃ、火の粉すら消せない」
するとハチドリは静かに、しかし強くこう言いました。
「私は、私の出来ることを、しているだけ」
 
山は全焼しました。
でも、ハチドリが必死で消火したところだけは、燃え残っていました。
そこには1輪の花が咲いていました。
 
引用「ハチドリのひとしずく いま、私にできること」

あなたは、この物語に何を感じますか?

昔から語り継がれる物語のなかには、魂を揺すり、真理に触れるメッセージが含まれているものがあります。この物語はココロが動いた方は、小さな小鳥の中に自分自身を〝みた”〝感じた”のかもしれません。

小鳥の命からみると「山」は自分を守り生かす場。たくさんの命の「揺りかご」であり、親から子へと「命を繋ぐ」母なる大地ともいえます。

ある人は「山」に地球環境を感じ、ある人は子供を育てる〝家″や村のような〝共同体″を感じるでしょう。

では、「火事」には何を感じるでしょうか。

ここでの「火」は「破壊」の象徴。

今、世界中で様々な「破壊」が続いています。

それは様々な国の森で起きている「山火事」だけではありません。

社会の激しい変化が、昔ながらの暮らしを壊し、目に見えない「山火事」があなたの足元でも起きています。

畑の作物から種を採取し、また、植えて育てる。そんな、昔ながらの自然な農業が、突然、法律により禁止されてしまいました。

マスクかオンラインでなくては人との接触を禁止され、バーチャル空間が遊び場になりつつあるウィズ・コロナの時代に、子供たちのココロは健康に育つのでしょうか?

昔から〝効果があるからこそ”伝えられてきた「民間療法」や「ホメオパシー」は「科学的に根拠がない」と批判され、万人の中に自然な治癒力が眠っている事すら消し去られようとしています。

そして、昔ながらの出産や育児は野蛮で危険だとされ、産婆(助産師)さんは絶滅危惧の職種です。

今の時代、最晩年でさえ「自宅の畳の上で、安らかに息を引き取る事」は許されず、病院のベットの上でたくさんのクダに繋がれながら死をむかえる事が標準となりました。

でも今、足元の「山火事」に気づき、一滴の水を運ぶハチドリが増えつつあります。

ある人は地球環境を、ある人は自然な農業を。そして、ある人は自然な子育てや自然な療法を。

「山火事」の事を周りの人に伝え広め、ココロある人や企業の製品を買う事で〝支える”事も立派な「一滴の水」となります。

時に「私のくちばしで運べる水の量じゃ、火の粉すら消せない」 と無力感を感じそうになったら、ハチドリの言葉をつぶやいてみましょう。

「私は、私の出来ることを、しているだけ」

最後にもう一度。

あなたにとって守るべき「山」とは何ですか?

山火事に投じる「一滴の水」は何ですか?