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キルギス政府コロナの治療薬に「猛毒」のトリカブト推奨!

コラム

こんにちは。自然療法士のシンジョウです🌺

中国と地中海を結ぶシルクロード沿いにキルギス共和国(通称:キルギス)という国家があります。
中央アジアに位置する国で、国土の40%が標高3000m以上の山国。親日国としても有名で、顔だちも日本人に似ています。

今回は、世界で唯一「猛毒」のトリカブトをコロナの治療に使うキルギスの話をご紹介します。

300人のコロナ患者がトリカブトで治療されている!!

事の発端は、キルギスの大統領がコロナ患者にトリカブを使う薬草治療をすすめた事にはじまります。トリカブトは猛毒中の猛毒。それを知る専門家達は驚き、反発しました。
中央アジアの報道を専門とするユーラシアネットの報道によれば、2021年4月16日、大統領の発言に対する抗議を鎮めるために、キルギス保健省の大臣がジャーナリスを集め記者会見をひらきました。
大臣はジャーナリストが満員の部屋で、なんと、トリカブトのエキスが入った液体(チンキ)をゴクゴクとはっきり音が聞こえるように飲みました。

大臣が語るには「私たちの医師は、病気の初期段階で病気を治療する方法を発見しました」「今、多くの人がこの薬で自分自身を治療しています」「大統領の父親は…人々を効果的に治療するためのトリカブトの適切な量を測定する方法を彼に教えました」「トリカブトは冷やして飲むと痙攣や死に至ります。それを熱くして飲む必要があります」と語ったとあります。
そして、驚く事に、すでに300人のコロナ患者がトリカブトのチンキ剤で治療されているとのべています。

今、コロナ感染の拡大で、多くのキルギス人が民間療法に目を向けているとか。

当然のごとく、WHOと主流メディアは、キルギス政府の薬草療法を激しく批判しました。

Just a moment...

「毒薬変じて薬となる!」トリカブトの毒を薬に変える知恵

世界には様々な民間療法や薬草療法が太古の昔から伝えられています。
日本でもトリカブトが薬草療法と使われ、蒸す事、加熱する事で猛毒を無毒化し「薬」として利用されてきました。これが和漢の生薬として使われる附子ぶし/ぶすです。

無毒化したトリカブトの「 附子 」は、風邪の初期症状、発熱の初期に起きる、体がゾクゾクする寒けに特に効果を発揮するとされました。

かつて、日本のお正月では屠蘇とそと呼ばれる薬酒を飲み、邪気ばらいを行う習慣がありましたが、この中にも「附子」が加えられていました。
これは、寒さで下がった生命力にショックを与えて奮い立たせ、風邪やインフルエンザなどの感染症に備えたと理解できます。
または、すでに感染しているのであれば、その邪気を「はらいのける」という意味でも効果的だったでしょう。

ことわざに「毒薬変じて薬となる」とあるように、古代の賢者達は「毒」と「薬」は表裏一体だと認識していました。
「毒」はカラダを死に至らしめるが、上手く「無毒化」できれば秘めた薬効が浮かび上がり、「薬」に変わると理解していたのです。

天文学的に薄める!ホメオパシーのたどり着いた究極の無毒化法

18世紀にドイツで誕生した自然療法「ホメオパシー(同種療法)」という自然療法があります。ホメオパシーの治療薬はレメディーと呼ばれ、様々な鉱物、植物、動物、細菌、動物が使われております。その中には猛毒のトリカブトもあり、世界中のホメオパシー愛好家達の間では欠かす事のできないものとなっております。
「毒」を「無毒化」し「薬」とするためにホメオパシーが行う方法は、物質が無くなるまで薄めるという方法です。正確にいうと、薄め、叩くを繰り返す希釈震盪きしゃくしんとうという技術が使われます。

こうして薄められたトリカブトをホメオパシーでは「アコナイト」と呼び、和漢の「附子」と同じく風邪の初期に使えば抜群の効果を発揮します。
また、「アコナイト」は強いショックを受けたり、恐怖にとらわれた時にも大きな威力を発揮します。
トリカブトのエッセンスは物質は全く含まれていません。
それにも関わらず、アコナイトを口にふくむとカラダに備わる生命には「死」が迫っていると錯覚し、生命エネルギーが全力で奮い立つと説明されます。

キルギス伝統の薬草療法は「毒」を「薬」に変える知恵

保健省の大臣は「トリカブトを冷やして飲んではいけない」「死に至る恐れがある」「飲む前に必ず温める事」「2、3日でPCR検査は陰性になる」と述べています。
キルギス政府がすすめるトリカブトは、日本古来の「附子」やホメオパシーの「アコナイト」と同じように、猛毒を薬に変える知恵を伝えている事がわかります。

まとめ:「古代からの知恵」が失われつつある

科学の発達は、私たちの生活を豊かにしてきました。しかし、科学への絶対的な信頼が高まるにつれ、古代から伝えられてきた生命観や薬草療法を含む伝統医学が失われつつあるという問題が生まれました。

多くの現代人は、古い医術を迷信だとさげすみ、科学的な事だけが真実だと理解するようになったのです。伝統医学とは、人類が何千年もかけて、体験をベースに獲得した毒を薬に変える「知恵」でもあります。

かつて、野には「薬草」にあふれていました。
しかし、古くからの「知恵」を継承しなくなった現代人は、野に生える野草は価値のない「雑草」にしか見えなくなってしまいました。
野草を薬草とするには古代からの「知恵」が必要
なのです。

今の時代、古代からの「知恵」を学び、体験し、子供たちに語り継ぐ人が必要とされているのではないでしょうか。
それは、野草を愛する皆さんであり、自然療法が好きな皆さんかもしれません。